許可申請実務マニュアル
農地転用許可マニュアル(4・5条)
調整区域内で農地転用を行う場合は、千葉県知事の許可が必要となります。
農地転用には、許可と届出があります。
許可は、市街化調整区域での農地転用を指します。都道府県が許可権者です。
市街化調整区域は、市街化を抑制する区域のため、農家を除き、建物を立てることが出来ません。
届出は、市街化区域での農地転用を指します。市等が許可権者です。
ここでは、農地転用手続きに必要な書類をまとめてご紹介いたします。
まず4条は、申請人自身が農地を農地以外の宅地などに転用する場合が該当します。
5条は、申請人が2人(譲渡人A・譲受人B)登場し、言葉の通りAさんからBさんへ農地を譲り渡し、
Bさんが農地以外の用途に転用する目的のものです。
①農地法4・5条許可申請書
市役所HP(農地転用ページ)よりダウンロードするか、直接農業委員会事務局窓口でももらうことができますが、
その場合、紙ベースのため、手書きになります。
尚、窓口で申請書を請求する場合は、あらかじめ担当者へ電話等の連絡をしておくことが好ましいです。
申請時には、正本1部、副本1部ずつ必要です。
また、申請受付時には、申請書一式揃ってないと受付されないです。
正は、ぞれぞれ原本、副は、農地転用する対象地の登記簿謄本と工事見積書以外を全て(写し)コピーしたものです。
※許可申請書に押印する㊞の種類は、自治体によって求められるものが異なります。実印(印鑑証明書付ける)・認印かは、各自治体の農業委員会に確認が必要です。
②申請対象地の登記簿謄本(必ず原本が必要です)
時間があるかたは、登記・供託オンラインシステムなどのインターネットによる請求が可能です。
(但し、事前にユーザー登録やクレジットカード情報の入力が必要です)
・法務局窓口で請求・法務局交付の場合、600円
(法務局の登記簿謄本コーナーで申請地の申請書を書いて、申請時に収入印紙買って、貼って窓口で出します。
よほど混んでいなければ、「10分くらい」で発行してくれます。
下記は、ネット環境が無い方はできません。
・ネットで請求し、法務局窓口交付は、500円
・【完全在宅】ネットで請求し、郵送してもらう方法は、480円
ネットのほうが合理的かと思います。
・法務局の登記簿謄本コーナーで申請地の申請書を書いて取得します。
③位置図
都市計画図などが好ましいです。自治体の都市会計画課などで窓口で購入ができます。
原則、1/10000の縮尺(自治体によって異なる)で、方位と申請地の位置関係がわかるようにマーキングして作成します。
④公図の写し(原本ではありません。コピーでいいです。)
写し(コピー)。申請地がわかるように蛍光マーカー等で枠で囲ってします。
「写し」が必要となりますが、公図は、A3で発行されるため、A4にサイズ変更してもよいか、自治体に確認する必要があります。
⑤周辺土地利用状況図
・インターネットのゼンリンさんより取得します。
コンビニ等のゼンリン住宅地図プリントサービスにて取得します。
(位置図と同様に方位・縮尺・申請地を明記します)
⑥現況写真(3方向から撮った写真)
申請地現地にて3方向から撮影します。
⑦事業計画書
市役所のHPや、県のHPなどからダウンロードしてください。
(但し、事業計画書はワードの上にエクセルが張り付けられています。うまく調整して入力しないとバランスが崩れます)
⑧土地利用計画図
転用後の利用計画図面を描きます。CAD図面で描いた方が、綺麗な図面が出来上がります。
⑧算定根拠説明書
駐車場や、資材置場にする場合は、車両の台数や、資材の数量など根拠説明書が必要です。
⑨資金計画書
自己資金と転用に必要な(土地取得代・工事代・経費代などを記載)金額を表した資料です。
⑩見積書原本と、預金残証明書(取得が比較的難・申請人さんへお願いしないと用意ができない書類です)
転用工事をおこなう場合の、工事見積書の原本、工事請負契約書等です。
※見積書は、農地を転用する施工業者より請求します。原本の見積書が必要になりますので、ご注意ください。
預金残高証明書も原本を提示します。余ほどのことがないと、預金通帳のコピーは認められません。
⑪埋立て事業を行う場合は、埋立て前の現況・埋立て後の縦横断図の作成が必要です。
土地改良区の意見書(意見書を発行するために、決済金が必要になります。)
土地改良区ごとに決済金が異なります。
土地改良区へ連絡し、転用の概要を説明して、申請書を書いて意見書を発行して貰います。意見書発行には、決済金が必要です。
⑫埋立てに残土を使用する場合(※重要)
土砂等発生元証明書、搬入経路図、土砂等処理経路証明書、地質分析証明書が必要になります。
残土をストックしていない残土業者から取得する場合は、時間が掛かります。
タイミングによりますが、現場が発生しないと発行されません。
長いときで、数か月要する場合もあります。かなり取得するのにリスクのある書類です。
⑫’ 埋立てに山砂を使用する場合は、これらの書類は不要です。